頭痛のお話

頭痛はつらいものです。『頭痛ぐらいで・・・』と受診をためらうかもしれません。市販の頭痛薬で様子を見ているうちに、効きが悪くなり、頻発してしまうことが多いものです。
子供さんに起きる頭痛も同じです。頭痛薬をより強い物に変えたり、痛み止めの薬の量を増やしたりしても、頭痛からは解放されません。大人も子供さんも、かえって状況を悪化させてしまいます。「より強く効果的な薬剤」を探し求めている方にもよく遭遇いたします。
NHKの番組でもご紹介しましたとおり頭痛は、天候ともあまり関係しません。月経リズムや、多忙、睡眠リズムが頭痛と強く関係しています。よくお伺いすると、会社の繁忙期、親御さんの介護、お子さんの事と睡眠リズム、月経の要因などが重なったりして頭痛が悪化していることがほとんどです。
天気のせいにすることなく、本当の原因を探る必要があります。
環境を整えることで、予防薬やトリプタンを減らしながら頭痛も減っていくという治療を続けてきました。大切なことは、時間がかかるものの本当の要因を知り、環境を整え頭痛をおこしにくい体を取り戻すことです。
加齢により頭痛は減少します。男性では40歳ぐらいから、女性では閉経後には片頭痛は急激に減少していきます。男性では60歳を超えるとほとんど片頭痛は起きません。そのため、ご高齢の方にはトリプタンは不要となっていきます。多数の患者様が、クリニック受診の必要性がなくなりました。
片頭痛の治療薬であるトリプタンは、血管収縮薬です。動脈硬化が起きえてくる世代には、不要となるだけでなく、動脈の梗塞による合併症予防のために使用をひかえるべき薬剤と考えております。当院では「卒業」と呼んでいますが、ある程度のご年齢になると専門外来通院は不要になることがほとんどです。
一方、女性では月経が周期的になる14歳ごろに頭痛が一度悪化し、就職後に再増悪します。また、妊娠中は頭痛がすくないものの授乳期に悪化します。また、子育て中も、さまざまなこと(天候ではなく)で頭痛が増悪します。社会で活躍する、あるいは、家庭を作り上げ支える世代に片頭痛は大きな影響を与えます。当院は、通常は国民健康保険が多数を占める内科系クリニックであるにもかかわらず、80%ほどが若く働かれている社会保険世代であることがその証左です。珍しいことです。
私共は、妊娠出産に影響のある「てんかん」のお薬の処方を、極力控えています。また、予防薬も極力シンプルにして、内服日数も最小限にする努力を25年以上続けてきました。こういったお子さんを持つ夢を持つ世代を支えるためには必須な作業でした。
頭痛を起こす本当の原因をさがすため、ある程度の診察時間が必要なため待ち時間が長くなっております。
郊外では、連日の痛み止めやエルゴタミン、トリプタン、ベンゾジアゼピン連用で加療している医療機関もあり、薬物依存症に注意が必要です。遠方の場合は当院受診の必要はございません。頭痛専門医のいる医療機関などを手掛かりに、薬物乱用頭痛を起こさせない治療方針の医療機関を探しさえすればよいだけです。
頭痛の起きる医学的なメカニズムに基づいた治療が行えるようになりました。頭痛ダイアリーや資料は無料で準備しておりますのでご安心ください。
こういった「理にかなった、からだにやさしい」治療は、当院のどの医師も同じ治療を行っています。
小学館のWoman Insightに頭痛の話題が掲載されています。どうぞご参照ください。
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2018/07/02