頭痛診療
大和田潔(頭痛専門医、指導医)著 『新版 頭痛』
出版社:新水社 (ISBN-10:4883851214)
片頭痛、緊張型頭痛、三叉神経痛、群発頭痛の治療など 頭痛はカゼや二日酔いなど、他の病気の「症状」として現れることもあります。
それとは別に脳に病気があり起きてくることもあります。二次性頭痛とよばれます。脳出血や脳腫瘍などで起きてくる頭痛です。一次的な(原因になる)ものがあって、頭痛が二次的におきてくるためにそう呼ばれます。MRIが必要な際にはメディカルスキャニングさんにお願いしています。
脳の病気もなく特に原因がないのに、繰り返しひどい頭痛が起きることもあります。一次性頭痛と呼ばれます。
同じ姿勢をとっていると首や肩がはってきて、後頭部から額にかけてひどい頭痛がおきることがあります。持続時間も長く連日おきたり繰り返しおきてきてなかなかよくなりません。筋緊張性頭痛と呼ばれます。男女ともに起きてきます。
女性の月経周期にあわせて吐き気や嘔吐を伴う月経関連片頭痛は、14歳ごろから目立つようになります。妊娠期は軽減し授乳期にも悪化し更年期過ぎまで続きます。また不妊治療のホルモン変動でも悪化します。長年、女性のライフステージに合わせて対応させていただいてきました。
片頭痛の頻度が女性に多いので、頭痛に悩む患者さんは女性が多くなります。クリニックには水曜日午前中勤務の女性医師(山田医師)も在籍しています。
片側の特定の場所が短時間痛む三叉神経痛というものもあります。通常は一過性のものですが、最近では帯状疱疹によるものが増加しています。顔の帯状疱疹はできるだけ早く治療する必要があり、必要に応じて眼科さんと共同で対応にあたっています。
数年おきに一ヶ月ほど右か左の決まった側に決まった時間に激痛になる群発頭痛というものもあります。男性に多い頭痛ですが歯も痛くなることが多く歯科治療をされている方もたくさんいます。
頭痛の回数が多く程度が強い時には予防薬を用いることになります。妊娠出産を想定して、てんかんやうつの薬などをできるだけ用いないで対応する方法を模索してきました。マグネシウムを多く含むミネラルウオーターもその一環です。
著書に考案した頭痛体操も記載しています。そのほか各種雑誌、WEB媒体、ラジオ、新聞などで発信をつづけてきました。以前ウーマンインンサイト(小学館のウエブ雑誌)や講演会で用いている簡単な図などを利用してご説明申し上げるようにしています。
(注射の予防薬、在宅酸素の処方は当院ではとりあつかいがございません。申し訳ございません)
2023/05/17